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アロハを心に ~Share Aloha~
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想像もしなかった状況が続き、私自身、それまでの人生観、価値観がまったく意味をなさないにことに愕然とし、不安に思い、毎日を家で過ごしています。きっと多くのみなさんがそんな思いでいると思います。

上の写真はもう10年、いえ、もっと前かもしれません。
なにしろポジフィルムなんです(スキャンしてアップしています)。ずっと私の仕事用デスクの前にポジ袋(なつかしい!)に入れたままクリップで止めてあります。
ガイドブックの取材でハワイ島を訪れたときに撮ったと記憶しています。
気持ちが落ち込んだり、かさついたりしたときになんとなく見ては、「アロハ」とつぶやいてみます。
お守りみたいな存在ですね。

数日前、ハワイ観光局が「Share Aloha」というタイトルの動画をインスタで公開しました。
※日本語バージョンができたのでそちらも張り付けておきます。




「アロハは、こんにちはやサヨナラ以上のものです。
アロハは愛であり、つながりです。
それが今、私たちには必要です。

アロハスピリットは私たちの中にあります。
みなさんと再び、ハワイでお会いするその日まで。
わたしたちの心は繋がっています。
アロハを心に。
そして、あなたも同じ思いをシェアすることを」

毎日、ネットやマスメディアから刻々と流れる情報や数字を眺めていると、
どうしても批判や文句、怒りの声をあげてしまいそうになります。
もちろん市民として、それも大切な行動ではあります。でも、あまりにも感情的になり、とがった気持ちが社会や他者に向いてしまうことはコントロールしたい。

アロハは、日常で気軽に使うあいさつであり、思いやりであり、元気でいようね、というメッセージだと思います。

これからしばらくは、予測できない日常が続きそうで心が折れそうになるけれど、その気持ちはみんなが抱えているもの。

だから、アロハを心に。
少しだけおだやかに、ゆっくり深呼吸をして生きていこうと思っています。

みんなにも、Share Aloha♡





# by naoko_terada | 2020-04-12 20:00 | 新型コロナ | Trackback | Comments(0)
新しい世界へ向かうために。バリ島、静寂のニュピに思う
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3月25日はインドネシア・バリ島の元旦であるニュピ(Nyepi)です。
インドネシアはイスラム国家ですが、バリ島はバリ・ヒンドゥーという独特の宗教観を持っています。たとえれば日本の八百万(やおよろず)の神の感覚に近いでしょうか。自然界など万物に神が宿るといった意識があります。

そのニュピですがウク歴とサカ暦というバリ・ヒンドゥー独特の暦を読み合わせて決まるため、毎年、日にちは異なります。今年は今月25日。毎年変わりますが、必ず新月となります。

ニュピの大きな特徴はバリ島全体が静寂に包まれることです。
一切の生産性のある行為は厳禁、観光客も含めバリにいる人たちはニュピの一日は終日、家の中にこもります。すごいのはニュピの日はデパートもレストランも一斉にクローズなのですが、なんと空港までも閉鎖。ガルーダなど国内線、国際線ともにすべてのエアラインは運航が停止されます。さすが、神々の島バリ。宗教行事のほうが経済活動よりも大事なわけです。

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私も今まで二度、ニュピの日に滞在した経験があります。
観光客の場合、バリ島での滞在は認められますが外出は禁止、ホテルやリゾートにこもることになります。ホテルやリゾート側も最低限の施設のみ営業をすることが許可され、そのためのスタッフもいます。ただ、ビーチ沿いのバーやオープンエアのレストランなど外部に見えるような場所はNG。宴会場を食事の会場にしたりと通常とは異なります。
最近はこもっていてもネットやゲームができたりするので、ニュピ限定でネット環境もシャットダウン。ただ、今年はコロナウイルス問題があるため緊急用にネット利用ができるそうです。

上の写真はウブドでニュピを体験したときのもの。外がどんな状況か滞在していたリゾートからこっそりのぞいてみました。ここには映っていないのですが、村の青年団のような人がパトロールをしていました。見つかるとめちゃくちゃ怒られるので、パシャリと一枚、誰もいないモンキーフォレスト通りを撮影して退散です。
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リゾート内の敷地はオープンエアでしたが、外部から隔離されているのでゲストは歩くことが許されていました。でも、誰もいない。普段ならゲストの笑い声や、遠くバイクの音や子供たちの遊ぶ声などが聞こえてくるのにそれも一切ない。不思議な感覚です。

そして、気づいたのです。
いつも涼やかな音をたてていたレセプション脇の噴水も音がしていないことに。そう、噴水も電動ポンプで動かしていたのでした。
熱帯の自然だと思っていた空間も、実は人工的な演出だったわけです。本来の自然な環境は、もっと繊細でひそやかなものなのだとニュピのこの日、教えられた気がしました。
人工的な音、環境にいかに慣れてしまっていたことか。
鳥の透き通る鳴き声の美しさ、足元に影を落とす熱帯の葉ずれのささやき、自分の歩く足音など。小さな、けれど饒舌に語り掛ける存在のなんと美しいことか。

そして、夜。
月の出ない漆黒の新月では、星々で埋めつくされた夜空は美しく荘厳にきらめきます。人口的な音がまったくない空間ではその存在感は増幅され、声にならないほどに圧巻です。

ニュピの静寂の一日を経て、バリ島では新しい一年が始まります。新月のニュピは再生の瞬間であり、それを私たちに教えてくれる日なのだと感じました。

現在、新型コロナウイルスが世界中でまん延、感染を防ぐため海外とのアクセスは遮断、外出禁止、営業停止などが各国で行われています。ものすごく不安です。でも、この未曾有の体験は私たちに何かを示唆し、どこか試されているようにも思えます。

自分と見つめあい、社会と共によりよき新しい世界を作る。
今、それが求められているのかもしれません。

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# by naoko_terada | 2020-03-25 07:00 | その他 | Trackback | Comments(0)
4年間、封印した写真に思うことは
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9年前の震災以降、何度か福島を訪問してきました。

たくさん写真も撮りましたが、その多くは露出していません。

できなかったからです。

上の写真もそのひとつ。


2016年に訪問したときのもので、前後の写真を見るとおそらく常磐線・富岡駅近くだと思います。地震と津波によりグニャリと曲がり、さびた線路。その先には福島原発が見える。

福島の「悲惨さ」を伝える写真で、見た人もきっとそう感じるでしょう。


一度、世間に発表した被写体はあたりまえですが、当時のままの様子で人の記憶に残ります。少しずつ復興し、変化していく過程や、多くの人のさまざまな思いや希望よりも強烈にイメージとして焼き付きます。報道メディアもそんなドラマチックな写真を選んで露出し、変わりつつある日常を紹介することは少ないものです。

だから、あえて当時、露出せずに封印しました。

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4年たって、今この写真を載せるのは、今月14日に常磐線が全線開通するからです。

福島原発の近くを通り、帰還困難地域のため富岡駅から浪江駅の間(夜ノ森駅、大野駅、双葉駅)はずっと不通でした。その区間の利用者には代行バスが運行されています。それが、3月14日に全線開通となります。同時に富岡町に出ている避難指示の一部が今日、10日に解除されました。わたしが撮ったさびた線路はもうありません。しっかりと過去のものになりました。原ノ町駅にちょうどぴっかぴかの特急「ひたち」が試運転でとまっていました。14日からは品川・上野~仙台間を3往復します。

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2月下旬、いわきから仙台まで常磐線と代行バスを乗り継いでたどってみました。

富岡駅で電車を降り、代行バスで小高駅まで。バスは帰還困難地域を抜けて進みます。何度か通った道からの風景は変わっている場所もあれば、9年前を思わせるような場所もいまだ少なくない。復興はまだ途上だということをあらためて感じます。

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バスを小高駅で下車。この駅を初めて訪れたのは2014年。当時は中に入ることができませんでした。電車が運行し駅が再開したのは2016年です。

待合所も刷新されきれいになっていました。入口前に馬のオブジェがあるのに気づきました。小高といえば相馬の野馬追(のまおい) で有名ですからね。

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仙台方面の列車まで少し時間があったので、駅から歩いていける小高の人気店、双葉食堂さんへ。お昼時で工事関係のお兄さんやサラリーマン、ご近所さんたちでにぎわっていました。ピリ辛でボリュームたっぷりの名物もやしラーメンを注文です。

双葉食堂は震災後、移転していました。その間の2014年から2016年、「おだかのひるごはん」という名前で地元のおかあさんたちが切り盛りする食堂として帰還してきた人たちのために運営されていました。震災後、この地区で初めてのお店で、わたしも一度うかがっています。「おだかのひるごはん」を立ち上げたのは復興の課題に新しい視点で取り組む小高ワーカーズベース代表の和田智行さん。小高出身で震災後、東京での仕事を捨て地元での起業にシフト。今は小高パイオニアヴィレッジ という簡易宿泊施設を兼ねたコワーキングスペースなどを運営、さまざまなケミストリーを生むイベントを開催しています。私も仲良くさせてもらっていますが、この日は乗り継ぎの時間があまりなかったのでお会いすることなく、再び駅へ向かいました。

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そうそう、近くには作家の柳美里さんが経営するブックカフェフルハウス があります。ちょうどリニューアル中で、3月20日に再開されるようです。残念!

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風はまだ冷たいけれど、快晴の気持ちのいい日でした。

次回、いつ来れるかはわからないし、力にもなれない存在だけれどこれからもこの風景を見続けていこう。電車を待ちながらそう思っていました。

そして、たくさんの人に見てもらいたくなる、きれいで楽しい写真をたくさん撮りたい。


心からそう、思うのでした。

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# by naoko_terada | 2020-03-11 07:00 | 福島 | Trackback | Comments(0)
豪州森林火災チャリティイベント中止のお知らせ

みなさまお世話になります。

告知・募集しておりました202038日(日)豪州森林火災チャリティイベントは中止となることご報告させていただきます。

報道でご承知のように新型コロナウイルスの感染拡大、収拾が見えずらい状況において多くの方が集まるイベントを行うことは適切でないという判断によるものです。すでに参加チケットをご購入のみなさま、ご協賛を表明していただいた関係者・企業様には大変申し訳なく思っています。私自身も非常に残念です。

すでにご購入いただいたチケットはPass Marketよりすみやかにご利用のクレジットカードに返金する作業を行います。また、ご協賛いただいたみなさまには今後について個々にお知らせをさせていただきます。

ご不便、ご心配をおかけすること大変申し訳なく思います。一刻も早いウイルスの感染収拾となることを心から願うのみです。

なにとぞご理解のうえ、ご了承ください。


トラベルジャーナリスト

寺田直子



# by naoko_terada | 2020-02-14 16:19 | その他 | Trackback | Comments(0)
建築倉庫ミュージアム「クラシックホテル展」内覧会に参加してきました
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ホテル好きの皆さんにぜひ、行ってもらいたい企画展が本日からはじまりました。

開催前日、ひとあしお先に内覧会にうかがいました。場所は天王洲アイル駅から徒歩数分。潮の香りがかすかにする港湾エリア。いつもは羽田へのモノレールで上から眺める場所です。

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日本のホテル黎明期の12のクラシックホテルが全面協力。展示空間はそれほど広くはないのですが貴重な資料、展示物、写真などがで構成されていて、ホテル好きにはたまりません。マスコミ向けのプレスツアーではチーフキュレーターの古後友梨(こごゆうり)さんから直接、同展のコンセプト、見学ポイントなどをお話しいただきました。

今回、展示されているホテルは以下のとおり。


ちなみに全国20ほどのクラシックホテルにお声がけをしたそうです。帝国ホテルなどが入っていませんが、展示に関する撮影などタイミングがあわなかったとのことでした。

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見どころはいろいろあります。
まずは初公開となる、現在改装中の箱根・富士屋ホテルの工事中の写真。目をひきます。

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リニューアルオープンしたばかりの山の上ホテルの1936年当時のヴォーリーズの設計図も。

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ホテル好きならすぐわかるクラシックホテルの代表格の模型。
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また、各ホテルの総支配人や料理長、建築家などゆかりの方々の撮りおろしインタビューも非常に興味深い。ホテルそれぞれの個性が見えてきます。

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実際にホテルが所蔵する椅子が配置され空間を楽しむ演出も。リーガロイヤル大阪「リーチバー」や、さわると幸せになるといわれるホテルニューグランドの天使の椅子も鎮座しています。どれも自由に座ることができるので、それぞれのホテルに想いをはせながら座りごこちを比べてみます。

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年表もホテル好きには楽しいですね。それにしても万平ホテル前身、旅籠 亀屋のぶっちぎりの独走がすごいです。笑
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小さなこだわりも随所に。ぜひ、キュレーターのみなさんのこだわりを読み解いてみてください。今月23日、来月21日と関連イベントも開催されるので参加するとクラシックホテルの魅力、同展のコンセプトがさらに理解できると思います。

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お隣の展示室Bでは高山明/Port B による「模型都市東京」も同時開催。こちらも東京からインターナショナルな空間を舞台にした「模型」としての表現がユニーク。実際に見てその発想を体感してもらいたく写真はあえてなし。

ふたつのエキシビションは5月31日と長期で開催されます。入場料が一般3100円、大学生・専門学校生2000円とちょっとビックリする金額なので、誰にでもお薦めとはいきませんが、ホテル好き、建築に興味のある方ならぜひ。私も再度、ホテル好きたちと一緒に行こうと思っています。帰りは向かいにあるT.Y.Harbour でビールですかね♪

クラシックホテルの魅力をあらためて感じた一日でした。



# by naoko_terada | 2020-02-08 20:44 | ホテル&リゾート | Trackback | Comments(0)





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