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バリ島の特産品として人気があるのが、アタとよばれる天然素材の工芸品。 日本人女性には手かご、バッグなどが人気です。 アタという葦の一種の草を編み込み、さらに燻蒸するため、 独特の風合いとスモーキーな香りがほのかにします。 とても丈夫で、シックな風情でわたしも大好きです。 アタの名産地はバリ島東部、バリアガと呼ばれる先住バリ人たちが暮らすトゥガナン村。 素朴な村の入口にはアタのお店がズラリと並びます。 そこで、店の奥から持ち出してきてもらったのが、この手のひらに乗る小さなアタの小物入れ。 ここまで緻密に丁寧に作られた製品は初めて見ました。 美しすぎます。 どれだけ細かい作業か。 一緒に手にいれたコースターも同じです。 右は市場などで売っている一般的なアタ。わたしが日常で使用しているものです。 小物入れの言い値は当時(7、8年前)で約2000円。 アタ製品は手間がかかるので値段が高いのですが、これはそれだけの価値があると思いました。 こういう製品を作る職人も少なくなっているはずですから、貴重です。 購入した店の主人も、「もう、これだけの製品はなかなか作られないねぇ」と話してくれました。 アタは市場や土産店に行くとたくさん売っていますが、大半はおみやげレベルのクオリティ。安いものはお隣のロンボク島で作っていたりします。 小物入れは、いまでもかすかにスモーキーな香りを放ち、年月が経つごとにおだやかに手になじみ、味が出てきています。 先月、取材に行った際に手に入れたパールのピアスを入れて、 デスクの上に置いておくと、バリ島の青い空とむせかえる熱帯の空気に包まれているような気持ちになり、心がなごみます。
by naoko_terada
| 2014-03-23 17:48
| マイ・フェイバリット
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筆者のプロフィール
寺田直子(てらだなおこ)
トラベルジャーナリスト。旅歴30年。訪れた国は90ヶ国超え。女性誌、旅行サイト、新聞、週刊誌などで紀行文、旅情報などを執筆。独自の視点とトレンドを考えた斬新な切り口には定評あり。日本の観光活性化にも尽力。著書に「ホテルブランド物語」(角川書店)」、「泣くために旅に出よう」(実業之日本社)、「フランスの美しい村を歩く」(東海教育研究所)など。 問い合わせメール happytraveldays@aol.com インスタグラム Happy Travel Days 寺田直子 ツイッター ブログパーツ
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