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今年最後の海外取材は、 本当にホワイトクリスマスとなったオランダ・アムステルダム。 本日はちょっとだけ気温が上がり、雨模様。 クリスマスの25日、26日はお店も会社もお休み、 取材もできないのでこちらもオフ。 となれば、向かうはオランダ芸術の宝庫、国立美術館へ。 嬉しいことにホテルから徒歩圏内。 雪の中を歩くのは久しぶり。 毛糸の帽子に、コート、えり巻きに手袋。 完全防備で、ツンっと冷たい空気の中を歩く。 人の気配がない、雪景色のアムステルダムの街はとても新鮮です。 国立美術館は、オランダ最大の美術館。 17世紀のオランダは、 東インド(インドネシアなど)の植民地化によるスパイス貿易で、 栄華をきわめ、「黄金時代」を迎えていました。 オランダを代表する絵画の多くも、この当時に誕生しています。 そのひとつが、国立美術館に収蔵されるレンブラントの最高傑作「夜警」。 1642年、レンブラントわずか36歳のときの作品です。 ホールの壁一面をそのまま使った「夜警」は、 あらためてその大きさを実感します。 そして、レンブラントの作品の魅力、光と影の陰影をじっくりと堪能。 夏場なら行列ができる見学客もこの時期は少なく、 心ゆくまでゆっくりと鑑賞できるのも嬉しい。 「夜警」の他には、日本人にファンが多いフェルメールの、 「牛乳を注ぐ女」や、「小路」などの傑作も。 また、東インド会社時代にアジアから持ち込まれたチャイナや、 したたるようなオリエンタリズムを身にまとったデルフト焼きなど、 陶磁器類のコレクションも必見です。 現在、建物を工事中で、だいぶ展示内容が変わっていますが、 やはりここは、すばらしい。 また、ユニークなのはスキポール国際空港内に、美術館の別館があること。 現在、ブリューゲル展を開催中のよう。 ブリューゲルも大好きな画家なので、早めに空港へ行って見ようと思っています。 美術館を出たら、広場を横切り、向かうのは、 こちらもアムステルダムの見どころのひとつ、国立ゴッホ美術館。 ここにはありがたみがなくなっちゃうほど、ゴッホの作品が(笑)。 「ひまわり」、「自画像」、「寝室」など代表作が目の前に。 膨大な作品群もですが、終生、ゴッホを励ました弟テオへ向けた書簡の数々も必見です。 隙間のないほどびっしりと。 吐き出された言葉で埋め尽くされた葉書や便せんに、画家としての苦悩が満ち溢れています。 ゴッホが自殺をしたのは、37歳のとき。 若くして逝った天才は、わずか10年の間に油彩およそ800点、水彩・素描・スケッチ等は およそ1000点を創作。 生前に売れたのはわずか一枚だけと言われています。 レンブラント、フェルメール、そしてゴッホ。 今年のクリスマスは、こんなすばらしい美の巨匠たちとの逢瀬。 そして、明日は、ガラリと趣向を変えて、 日頃、お世話になっているハイネケンにご挨拶(笑)。 これもまた、アムステルダムの楽しみです。
by naoko_terada
| 2009-12-25 00:05
| トラベル
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筆者のプロフィール
寺田直子(てらだなおこ)
トラベルジャーナリスト。旅歴30年。訪れた国は90ヶ国超え。女性誌、旅行サイト、新聞、週刊誌などで紀行文、旅情報などを執筆。独自の視点とトレンドを考えた斬新な切り口には定評あり。日本の観光活性化にも尽力。著書に「ホテルブランド物語」(角川書店)」、「泣くために旅に出よう」(実業之日本社)、「フランスの美しい村を歩く」(東海教育研究所)など。 問い合わせメール happytraveldays@aol.com インスタグラム Happy Travel Days 寺田直子 ツイッター ブログパーツ
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