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その先の未来へも 変わることなく、そのままで

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3年ほど前のブログの記事で、50年前の絵はがきを買った話を書きました。

その中で、現役のレストランがあるということも。
上の絵はがきがそれ。


今年、3月11日直後、フランス、ドイツ、スイス取材がありました。
キャンセルも考えたものの、
その時点で日本にいて私にできることはほとんどなく、
それよりも、海外のメディアと会える機会でもあったので、今の日本のこと、
多くの支援へのお礼を伝えたいと思い、予定どおりに出発することに。

成田空港から行く予定だった、ルフトハンザのフライトが、
原発問題で、急きょ、名古屋発着に。
しかも、名古屋~韓国・仁川経由でのヨーロッパ入りという異例の事態。

参加すると決めたものの、家族、友人・知人たちをおいて日本を離れること。
被災されている方々の切実な現実に対して何もできないままであること。
それまでに感じたことのない。罪悪感を痛いほどに感じていました。

そして、正直なところ、
余震が続き、福島の原発が一触即発だった時期の東京を離れた瞬間、
自分自身がほっとしているという事実。

そんな自分勝手さ、弱さがなんとも情けなく。
あのときほど自分自身の小ささを実感したことはありません。


フライトのスケジュール変更で、
1日遅れてメディアチームと合流した我々を、多くの関係者が温かい励ましで迎えてくれました。
アメリカ、カナダ、韓国、中国、インドなど各国からのメディアたちも。
これに関しては、本当に今でも心から感謝しています。


そんな複雑な気持ちのまま、始まった取材ツアー。

最初の取材先のひとつが、ストラスブール。
世界遺産の古い町を歩き、大聖堂のある広場をたどっていたとき。

「この風景、どこかで見た記憶が」


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あの絵はがきの中のレストランです。

名前は、ラ・メゾン・カメルツェル
1427年創業という、580年以上の歴史を持つダイニングです。

第二次世界大戦での戦禍を逃れ、今もまったく変わらない姿のまま。

歴史を証言する風景、建物はそれだけで饒舌です。



今年、日本はあまりにも多くの命、ものを失いました。
本当にくやしく、残念ですが、それらは戻ってくることはありません。


私たちは、新たに未来を作らなければなりません。
そのために必要なものは、すでに私たち日本人の手の中にあるように思います。

400年でも、500年でも。
それよりも、もっとかなたの未来へ。

いつまでも変わらぬ風景、
その場所に変わらぬ思いを持つ、すべての人がおだやかに暮らしていくこと。


その一歩を、2012年に刻みたいと思っています。
by naoko_terada | 2011-12-31 03:55 | その他 | Trackback | Comments(4)
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Commented by carambola at 2012-01-02 16:11
あけましておめでとうございます!
昨年に引き続き、頑張ることができる私たちが
明るい年になるように精いっぱい盛り上げていきましょう!

絵葉書のレストランとの巡り合い、
予期せずして通りかかったのでしょうか?
だとしたら、なんて偶然!
絵葉書を持って、ぜひ食事に行ってほしかったです~。

今年も素敵なお話、楽しみにしています!
Commented by naoko_terada at 2012-01-04 02:58
鯔ちゃん

あけましておめでとうございます!
そうですね、明るくしあわせな一年にしましょう!
イエイ♪

ここ、日本に戻って写真の整理をしていたときに、
「ん?」と思ったのでした。
なんかミタ、じゃない。
見たなぁ、と。
でも、ストラスブールは初めて行った場所なので、「う~ん。。。」としばし考えてしまいました。

でも、こうやって見比べると本当に何も変わっていなくて、
びつくりです。
Commented by ishitobi at 2012-02-18 09:33 x
こんにちは!
震災後の状況とご心境、私もまったく同じだったので、思わず涙が出ました。
私も数日後に関空経由でヨーロッパに行き、初めて会った人たちに励ましの言葉をもらってた・・・。
そして、ショックと無力感で体調くずしていたのに、行ってる間は少し解放されていたんですよね・・・。
自分が何ができるかすごく考えたけど、けっきょく何もできていないような気がします・・・でもこれからも考え続けていくと思います。
Commented by naoko_terada at 2012-02-18 14:48
ishitobiサマ

こんにちはー!
コメントありがとうございます。
あの時はおんなじ思いを持った人はたくさんいると思います。
戦争を生き抜いてきた方々も、もちろん私たちよりははるかに当事者であったわけですが、戦友を犠牲に生きてしまったという罪悪感を持たれてきたのだろうか。そんなことを思うと本当に息苦しいほどに自分の弱さを痛感します。
何もできないのは私も同じです。
でも、何かできるかもしれない。そう思いつつ、弱い自分を見つめながらわたしもまた生きていこうと思っています。
ずっと一緒に考えていきましょうね。
ありがとうございます。
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