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8月12日に、想う


25年前の8月12日、わたしは南の島で暮らしていました。
半年ほどの契約で、リゾートのスポーツインストラクターとして。

その知らせを聞いたのは、夜でした。

「日本で大きな飛行機事故が起きたみたい」

携帯もコンピュータもない時代。
オフィスに吐き出されたテレックスを手に、顔を曇らせた同僚が駆け寄ってきたのを今も記憶しています。日本とは時差が5時間ほどあったので、事故から半日たっての一報でした。


そんな、環境ゆえに当時のリアルな状況は、
わたしの記憶の中にはありません。
ただ、どうか、自分の知っている人たちが搭乗していませんように。
そう、願ったことをおぼえています。



海外で事故や災害があった場合、
ニュースで、「この中に日本人はいませんでした」というコメントが必ず入ることにとても憤りを感じていた頃がありました。

「日本人じゃなければいいの」かと。

でも、ある日、気が付いたのです。
これは、大切な誰かを待っている家族のためのメッセージなのだと。
観光旅行か、あるいは企業戦士として出張している場合もあるでしょう。
たまたま、その現場にいる可能性を持つ日本の方たちは少なくない。
ニュースを見て、自分の愛する人が巻き添えになっていないか。
とっさにそう思う人はいるはず。
その人たちを瞬時に安心させるために、この「日本人の安否」は大切なことなのだと気が付いたのです。

誰も、事故や災害で犠牲者がでることを望む人はいません。
日本人だろうが、異なる国の人であろうと、哀しい出来事に心を痛めないことはない。




その後、仕事を辞め、生活する環境が変わり、
旅をしてものを書く、ということを続けていくなかで、1985年8月12日に起きた、
日航機123便墜落事故は少しずつ、わたしにとって大きな存在になっていきました。
旅をする当事者として、
また、旅とかかわる関係者として。
色あせることのない悲しみと共に、毎年、この日になると多くのことを思います。
旅にかかわる我々は、最大限の努力と共に旅行者の安全を提供しなくてはならないのだとあらたに思うばかりです。


数日前、アメリカでもバス事故がありました。
その前には、スイスでも多くの方が巻き込まれてしまった。
楽しい思い出となるはずだった観光旅行が、このようなことになったことに対して、残念でなりません。



旅をする人間は、笑顔と共に待っている人のもとに帰らなくてはいけません。

御巣鷹に眠るみなさんは、本当に心残りでしょうがそれができませんでした。


今宵、多くの流星があらわれます。
ほんの少しでも、空の上との距離が近くなり、多くの方の気持ちが届くように。

そう、静かに願っています。


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by naoko_terada | 2010-08-12 19:58 | その他 | Trackback | Comments(10)
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Commented by hiyoko at 2010-08-13 12:22 x
もう25年なんですね、あれから。
私はその時は某高原でシーズン真っ盛り、仕事のまっ最中でした。
夕方のニュースで第一報が入り、その後、意外に近い場所らしいと、、、。
私もその後、職が変わり、今度はお客様を海外に送る役目に。
常に緊張して仕事しています。
どうか私がアレンジした旅程が何事も起こらず、無事に戻って来てくれますように、、、と。
こういう仕事をしていながら、私は夫の出張のエアーを予約することができません。
もしも何かあった時に、どうしてあのフライトを選択したのだろうと一生悩み続けてしまうと思うから。
「旅をする人間は、笑顔と共に待っている人のもとに帰らなくてはいけません。」
ほんと、その通りですね。
Commented by yarrariver at 2010-08-13 18:05 x
25年前、すごい事故とは思いながらも知人に飛行機など乗っていた人がなくまるで映画か何かのように感じていました。しかし今、それなりの歳を重ねた今はこの事故がどんなにむごい事か。安全を信じお盆休みを家族と過ごす事を考え搭乗した人々、またそれを待っていた家族。安全であるというのは尊いものだと改めて実感します。もちろん、安全だけでなく平和であるという事も。
Commented by 8moon21 at 2010-08-13 21:46 x
寺田さんの一言一言がとても胸に響きました。
本当に、おっしゃる通りだと思います。

待っている人のもとへ帰ることが出来なかった方々のご冥福を 心からお祈りします。
Commented by pandemic at 2010-08-14 19:52
こんばんわ。

オオスミです。お久しぶりのコメントありがとうございました。
色々自身思うことあり、ブログを沈黙していました。

8月21日

僕の大親友が実はKEN WATANABE主演による「沈まぬ太陽」の助監督でした。

彼はこの仕事を受ける前から僕に相談してくれて、二人で色々な思いを巡らしました。

もちろん僕自身映画も見ました。

このような「事故」は繰り返してはいけないですが、繰り返し起こるのも「文明」のさが。

僕個人的には、飛行機に乗るたびに、実は死ぬ準備をしていますけどね。(→遺書?すぐにメモを残せるように・・・)
Commented by naoko_terada at 2010-08-16 02:14
hiyokoサマ

私が元働いていた旅行会社の同僚が、一枚、チケットを発券していたようです。かわいそうに、彼女はずっと後悔の気持ちを持っていたと聞きました。

送る側としてはやるせないですね。
Commented by naoko_terada at 2010-08-16 02:26
yarrariverサマ

何も起こらずに、心配しないことがなによりです。
安全ということは本当に大事なものだと思います。
Commented by naoko_terada at 2010-08-16 02:28
8moon21サマ

あの事故はあまりにも多くの犠牲を出してしまいました。
わたしはそのとき、日本にいませんでしたが、どんなに暑く長い一日だったのかと思うと。

本当に心からご冥福を祈らずにはいられません。
Commented by naoko_terada at 2010-08-16 02:30
カッツージさま!

ごぶさたです。
はい。
バンコクねたで反応してしまいました。

だいじょーぶ。
アナタの乗る飛行機が運ぶのはハピネスだけだから♪
Commented by マナブ at 2010-08-23 09:28 x
実は直子さん「この中に日本人はいませんでした」というコメントに対して、「日本人じゃなければいいの」かと僕も今まで思っていました。でも、今回のテキストを読んで、なるほど!と思いました。「タスマニアで大火災があり、、、」というニュースが流れたとしたら、僕の家族や友人はやっぱり「この中に日本人は、、、」のワンフレーズに安心するでしょう。ものごと、いろんな角度から眺めないといけないですねぇ。こっちは連日寒いです。
Commented by naoko_terada at 2010-08-23 14:42
マナブちゃん

そう思う人は多いと思います。
でも、私も旅の当事者として、家族や友人たちがいかに私のことを心配してくれているのか、ということを感じることで、まったく違う意味があることを知りました。
ものごとには常にふたつの側面があるのですよね。

正しいか、正しくないのか。
それは人によってまったく正反対のものになるのです。
だからこそ、納得はしないにしても相互に理解することが大切なのでしょう。

タスマニア。
寒いでしょ、そりゃ。
でも、もうちょっとで春ですよー。
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